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「おーいレム、アリスそろそろもどるぞー」
もう日が暮れ始め、遊びつかれた俺たちが本日三回目となるお茶会をしていると、俺とアリスを呼ぶ父さんの声が聞こえてきた。
声のしたほうを見ると母さんや他の子供達の親、つまりは五大貴族の現党首達がこちらに向かってきているのが見えた。
「今日はもうお開きか。楽しかったよ皆。機会があったらまた遊びましょう。行くよアリス」
「みなさま今日はとてもたのしかったです。ではまた今度」
名残惜しいが呼ばれては仕方ない。俺は残っていたお茶を飲み干すとゆっくりと立ち上がり一礼する。
アリスはまだ若干恥ずかしいのか俺の後ろに隠れながらたどたどしい敬語を使ってさよならを言う。
「おう、またな。次はパーティーで会おう」
「楽しかったわよ。また来なさい」
「ふん では楽しみにしているぞ」
「また遊びましょうね~」
「・・・楽しみにしてる」
「次はもっとお話出来れば嬉しいです」
とそれぞれの別れの言葉を背に受けながら、俺とアリスは少し先で手を振っている両親のもとへ急いだ。
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