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ここまでは実に合理的な判断だと思う。しかし問題は、
「警備とかはどうするの?」
そう警備の問題がある。
足手まといになる可能性が高い子供達を隠すのだ。
生半可な警備では意味が無いだろうし、かといって大々的にやればリヴァイアサンにその動きを悟られ意味が無くなる。
「その通りだ。本当にレムは賢いな。今回の警備は厳選した精鋭を使用人に紛させることでごまかすんだ」
なるほどそれならば効果は高いだろう。しかし・・・
「父さん達はどうするの?」
精鋭をこっちによこしたら当然父さん達を守る兵の質は下がる。
そんなことをして大丈夫なのか・・・そんな疑問は父さんの笑い声で吹き飛んだ。
「あはははは!大丈夫さ、他の奴ならともかく私とあいつは兵なんかに守られる存在じゃないぞ」
そうだった今代の五大貴族の党首達はフレイム家は当然だがすべて武道派の人間がなっていたのだった。
そしてそれ+武名で名を馳せた父さん、まったく心配する必要は無かったのであった。
「むぅ」
「しかし誰かに心配されるのは久し振りだ。ありがとうなレム」
少し恥ずかしさで頬を膨らましている俺の頭を父さんが撫でる。
その手がなんだかくすぐったくて、でもなんだか暖かくて俺は別荘に着くまでずっと頭を撫でられていた。
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