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夜を待って
少し夕焼けが
長めに感じられた
あの日、
真っ暗な道を歩いた
今は一人で喫茶店
街ゆく人の波を
ずっと、ただずっと
眺めていた
いくつ歳を取り
いくつ飲みほせば
あの人を
忘れてゆくのだろう
普通の香りがする
肩までの髪揺らし、歩く。
それだけで、見分けられてた
会話途中の信号機
ゆるんで、また戻って…
そんなところまで
あたためたのに
いつも待ち合わせ
店の隅っこに
好みの素顔を待たせていた
今日が暮れてゆく
過去が増えてゆく
あの日とおんなじ
真っ暗闇に...なってゆく
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