降下

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「お気遣い感謝します」 ジークは盲目なのだ。 なおかつ他の感覚も鈍くなっている。 普段はバイザーのおかげで辛うじて物が見えるようにはなっている。 「降下は12時間後、0900とする。それまで急速をとってくれ」 「了解、ありがとうございます」 ジークが去った後、ヘルケン艦長は暗い顔つきになった。 「我々はあんな子を戦場に駆り出していいのだろうか」 「仕方ありませんよ、彼の操縦技量は高級士官やエースに引けを取りませんし」 と補佐官。 「コロニーツクヨミの出身のようだが、あの騒動に出くわしたのだろうか」 「どうでしょうね……」
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