降下

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何一つ変わらない、それが日常なのだとレミー・アカシッドはふと考えていた。 コロニーを追われて地球に来てからというもの、ひたすら単調な日々が続いていた。 いつか誰かがこの単純な日の連鎖を断ち切ってくれるのではないかではないかという淡い期待はとっくに消え失せて、仕方なくその日々に慣れるようになっていった。 ピンポーン チャイムの音色は彼女を思考の渦から現実へ引き戻した。 「やあ、レミー」 「グレイ、こんにちは」 金髪蒼眼の彼の名はグレイ・ミニッツ、17歳。
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