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始まりは本当にいとも簡単。
私はただ純粋に
彼を信じて、好きで。
ただ好きで。
不安になって、私なんかじゃ
だめだと思ったりして。
そんな不安をすぐ口に
出しては、「そんなこと
言わないで」と言われたくて。
始まりも簡単だったら
終わりも簡単。
あんなに好きだったのに
今もこんなに好きなのに、
どうしてダメになったの?
―ガヤガヤ―
「……」
私は、駅の外の
階段に座っていた。
座っているというか
うずくまっているに
近いかもしれない。
ガヤガヤと騒がしくなる
いつもと変わらない駅に
嫌気を覚える。
私の気持ちはこんなにも
沈んでいるのにと。
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