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永貴は私の腕を掴み
立たせて、顔を覗き込む。
身長の差が彼に
それをさせていた。
「…本当、不細工。」
「何回も言わないで」
冷たい目で見てくる永貴。
でも、玲嘩はその目とは
裏腹に安堵を覚える。
「…彼に、会いたい。」
涙目で永貴を見た。
彼の瞳は一瞬揺らぎ、
ため息へと変わった。
「お前がこんなに粘るの初めてだよな。いいよ。応援するから。行こう。俺が会わせてやるから。」
クルッと方向をかえると
彼は歩きだした。
私はそれをひよこのように
ついていく。
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