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白いエスティマが
私の前で止まる。
助手席の窓が開き、
「行くぞ。不細工。」
と、永貴が言い放つ。
「不細工は余計だし。」
私はそういうと
おさまりかけてた涙腺が
また弱くなって、
だけど少し我慢して
助手席に乗り込んだ。
そこにはひざ掛けとか
クッションとか
明らかに女物が乗ってる。
全部あたしが置いた
ものだった。
永貴のものは半分
私のものだという感覚。
その慣れた空間に
癒されながら、私は
彼の元に向かった。
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