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僕はまず自分のことについて尋ねてみることにした。
僕に何か悪いところがあったのか、僕の何らかの部分が彼女にそのような決意をさせてしまったのか、それが気になったからだ。
もしも僕に理由があるのだとしたら、僕は彼女の幸せのためにも彼女と別れなければならない。
だから、その時は喜んで彼女と友達という関係に戻ろうと僕は思った。
「僕には何か嫌なところでもあったのかい?」
僕は最初の質問をした。
これで彼女が首を縦に振れば、質問はほとんど終わりだ。
あとは、具体的に僕のどこが嫌なのかを訊いて、それで終わりだ。
だけど、彼女は首を横に振った。
「あなたに嫌なところなんて何もないわ。あなたはとても優しいし、私のことも愛してくれている。恋人として、最高の相手だと思っているわ」
「そうかい。それはよかったよ」
僕は少しだけ安堵して、そう言った。
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