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「それで、あたしに何か用なのかい?」
ミケは言った。
「いや、用というほどのものではないんだがね」
ネグロは言葉を濁した。
「あんたの言いたいことはわかっているよ」
ミケはそう言ってから、言葉を続けた。
「さっきやって来たオスの人間のことだろう?」
「わかっているのならば話は早い。どうしてあんたはあの人間から逃げなかったんだい?」
「何でだろうね」
ミケはそう言って、大きなあくびをした。
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