第弐話 狂いの血

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重道と暮らしてから、十年もの年月が流れた。 そして、私は十八になった。 夜「父様、したくできました。」 重「やっぱり、行くのかい?まだ、ここにいても…」 夜「もう、決めたことだよ。私は、幼少の記憶を取り戻す旅にでる。危険な事もあるだろうけど…。父様から刀を習ったから大丈夫。今では、道場の皆より強いんだよ。」 重「…。わかった。体には気をつけるんだよ。」 夜「ありがとう。行ってきます。」 私は、自分の記憶…幼少の時の記憶がない。あの時、どうして私はあんな雪山にいたのか…。 それを知るために私は、旅に出ることを決心した。 だが、最初にどこに行ったらいいか見当もつかない…。 途方にくれているとき、一人の老婆が話しかけてきた。 老「お主…まさか…。影宮の…」 夜「!!。おばあさん私の事知ってるんですか!?」 老「…。お主、やはり影宮のものか…。」 夜「おばあさん、私の事を知ってるなら教えてください!!」 老「教える事は、できん…。だが京都へお行き…。なにか解ると思うぞ。」 夜「ありがとうおばあ…!!」 お礼を言おうと振り返ったがおばあさんの姿はもうなかった。 (なんだったんだろ、あのおばあさん) そして、私は京都にむかった。
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