第一章・一節 イレイザーズ

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「…もう誰かを危険な目に遭わせたくないんだ……」 スライは小さくなってゆく嶐羅を見つめながら答えた。 「…まぁ、お前がそう言うなら別にいいけどよ」 「…」 … …深夜1時 … 「…」 スライは屋根の上から海を眺め、思いふけていた。 「どうしたんだ? お前らしくねぇな」 バルロが酒を持って近付く。 「…ちょっとな」 「また痛むのか?」 「ああ」 「まぁ、これでも飲め」 「ワリィな」 スライはバルロから酒を受け取ると自分の心の内を話した。 「…なぁバルロ」 「ん?」
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