第一章・一節 イレイザーズ

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「さて、さっさと用事を済ますか…… えぇと確か…山の半ばに生えてたよな」 スライが探しているのは「トリース草」という薬草である。 「お主…ここを登るのか?」 スライが山を登ろうとすると突然見知らぬ老人が尋ねて来た。 「ああそうだ」 「ここを登るんだったら気をつけるんだな…… この山には天狗が出るんでな……」 老人はそう言い残すと静かに去って行った。 「…天狗……か。 おもしれぇ、確かめてやるか」 スライは天狗に会えるかもという期待に胸を膨らませつつ、薬草を採りに山へと登る。
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