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広樹「ふぅ…」
部屋の明かりをつける。
広樹「ん!?」
ドアを慌てて閉める。
………今…裸の女の子が、俺のベッドで…寝てた…よな?
今の…麻耶や母さんでは無いな。
意を決し、再びドアを開ける。
………どうやら…目の錯覚とかでは無いらしい。
明らかに俺のベッドの上に銀の長髪の麻耶よりちょっと小柄の知らない女の子が気持ち良さそうに寝ている。
だ…誰…?この人…?
まさか誰かのドッキリとか陰謀か!?
それともどっかの誘拐犯が俺に罪をなすりつけようと!?
…いや、それは考え過ぎか。
でも待て待て!
なぜに俺のベッドの上に女の子が!?
俺が誘拐したりなんか…してないよな、当たり前の事だが。
やばい…どうすれば良いか分からなくなってきた。
広樹「……ん?」
部屋を見回すと、ある場所に目が行った。
広樹「なっ…お、俺のギターが無い!?」
何でだ!?
麻耶や母さんが持ち運んだりはしないはず。
まさか泥棒に!?
……いや、鍵は全てかかってる。
窓を割られたりもしてない。
ああもう…次から次へと訳分からん事ばかり…。
頭が混乱してきた…。
??「ん…んん…??」
女の子が俺の騒ぎでか起きてきた。
??「……」
とろんとした目で俺を見る。
広樹「あ…あの…?」
すると突然目を見開き、抱き着いて来た。
??「お帰りなさいです!広樹!」
広樹「う、うわっ!!ち、ちょっと!?」
俺は飛び跳ねる様に離れる。
??「ふぇ?どうしたのですか?」
きょとんとした顔で頭を傾げる。
広樹「と、ととりあえずこれを着て下さい!」
慌てて自分のカッターシャツを渡す。
??「分かりましたです!」
女の子は俺の言った通りカッターシャツを着る。
まだこれはこれで物凄いが無いよりかはマシだな。
広樹「で…あなたは一体誰なんですか?」
??「私ですよ!広…」
??「ただいま~」
広樹「っ!この声は麻耶!?」
麻耶「お兄ちゃん?もう帰ってるの~?」
広樹「あ、ああ!今帰っ…」
??「麻耶~!お帰りなさいです~!」
広樹「あ、ちょっと!?」
女の子は下へと下りて行く。
麻耶「え?あなたは?」
??「ただいま~♪」
げっ…母さんだ…。
??「あっ!お帰りなさいです!明日香!」
明日香「え?あなたは?」
明日香「いや、待ってて。広樹ー!」
…も、もうどうしようも無いか。
……。
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