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「ライト・アーマ……」
それを見た連隊長がポツリとこぼした。
ライト・アーマと呼ばれた6mほどのロボット──トレーラーは3台あったので6機──は走行中のトレーラーの上に立ったままの状態で無造作に銃器を構えると、けたたましい銃声とともに銃弾を発射した。
先ほどの兵士たちと同じように今度は《天使》がどす黒い液体を吹き出しながら肉塊へと変化する。
すると、3体のライト・アーマが大地に降り立つと、先ほどまで戦車隊に攻撃を加えていた、2、3mくらいの《天使》数体に、手にする銃器──56㎜アサルトライフルを向けると銃弾を放つ。
「少佐、下級3隊しかも最下級のヤツらなんかじゃ腕が鈍っちまいますよ」
アサルトライフルを連射しながら1人のパイロットが気だるそうに言った。
「言葉を慎め、少尉。LAだとそんなに脅威ではないが歩兵だと別だ」
少佐がなめてかかっている部下をたしなめる。油断は禁物だから。
「へいへい。撤退部隊の援護に入ります」
その言葉を最後に通信が切れた。少佐は肩をすくめると、
「松田少尉、少し減速してくれ」
「了解!」
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