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減速するトレーラーに乗ったままの少佐のライト・アーマは、足下のラックから、バズーカをとり出すとためらいなく撃った。着弾とともに引き起こる爆発と閃光。
飛び散る肉片。
少佐はバズーカをラックになおすとアサルトライフルを取り出して斉射した。だが、銃器だけがライト・アーマの武器ではない。
1機のライト・アーマが接近すると腰から鋭利な短剣を抜いて、《天使》にへと斬りかかる。その刃は強靭なはずの《天使》の肉体をバターのように切り離す。恐るべき斬れ味だ。
「少佐、あらかた掃討しました。これより離脱準備にはいります」
「わかった。全機、第23連隊の後方につけ」
アサルトライフルのマガジンを交換しながら少佐は動かなくなった《天使》をモニター越しに見下ろした。
圧倒的な戦闘能力だ。
奇襲や下級天使の弱さもあったが、たった6機約2個小隊規模のライト・アーマにより戦況は瞬時にして日本軍側へと傾いた。
これがライト・アーマの実力なのだ。
連隊長は倒れ伏す《天使》と雨に打たれるライト・アーマを見ながら、時代が変わったのだと痛感させられた。
第1話『増援はまだなのか!?』END
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