第9話『相良演習基地』

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 月城は、「ほぅ」と、面白そうに目を細めた。 「重装備か……厄介だな」 「それと」  まだ何かあるみたいだ。整備兵は小さな、それも周りには聞こえないくらいの小さな声で、 「相手のパイロットはウエルッシュ大尉だと聞いています」 「ウエルッシュ?」  月城は眉をひそめた。あまり他国のパイロットを知らないからピンとこないのだ。 「ウエルッシュ・ロット・ワイラーですよ」  そこまでくればさすがに月城でもわかった。 「ワイラーだと!? アメリカのエースパイロットじゃないか!」 「らしいです」  月城は顎に手を当てて、なにやら考え込むと、 「ありがとう。それでは出撃する」  演習弾のはいったアサルトライフルをつかみ、紫電を演習相手のところへと移動させにいった。  さて、アメリカのエースパイロットの腕前をしかと見てやる。 「こちらアルファ1。潜入成功。軍は演習に関心が向いているみたいで護衛もかなり手薄だ」 「了解。成功を祈る」 「アルファ3」 「こちらアルファ3。アルファ2どうぞ」 「アルファ1から合図がありしだい第3ハンガーに突入せよ」 「了解」 第9話『相良演習基地』END
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