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「はぁ、村を出てから何にも出会わないんだけど本当に魔物たちの活動って活発化してるのかしら?」
「いや、エリカ。活発化してるから村を出て直ぐに魔王様に出会うんでしょうが」
「サンったらまだ魔王に『様』なんかつけてるの?」
「だって、怖いんだもん」
「やっぱり最初は僧侶をパーティーに加えたいわね。そしたら、サンがいつ怪我しても大丈夫だもんね」
「わたしが怪我する前提でパーティーメンバー考えないで!」
「あ、あれ何かしら?」
「ちょっとエリカ本当に人の話を聞いてよ~」
プニ
「プニ?」
走り出したエリカの後を追いかけて走りだそうとしたら何か踏んじゃったみたいで嫌な予感がしながらも恐る恐る足元を見るとそこには
「プ、プライム!」
モンスターのプライムが居ました。
「サンどうしたの?」
「エ、エリカ。プ、プライムが出たーー」
私はエリカに叫びながら慌ててプライムの上から退いた。
「あ、本当だ。それなにに大きいのに気付かずに踏んじゃうなんて相変わらず抜けてるわねサン」
「そ、そんなこと言ってる場合じゃないよ逃げなきゃ」
私は既に涙目です。もう嫌だよ~。
「何言ってんの?魔王のいる暗黒城にたどり着くまでにレベルを上げなきゃいけないんだから戦わなくちゃ。プライムは最低ランクなんだから丁度いいじゃない」
「ふ、ふえ~ん」
泣きながらも剣を抜く私。
「ほら、しっかり頑張ってサン」
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