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「ちょっと話しがそれてるわよ。ダークバタフライが何かを聞いてるんでしょ」
「ああ、そうだったわね。ダークバタフライって言うのはね、黒魔法って言う魔族だけが使える魔法の初級魔法の一番簡単な魔法で遠くにいる者に伝言を伝えに行くのよ。似たようなのが白魔法、私達人間が使える魔法にもあるから見せてあげるわね」
そういうとヴァイオレットさんは詠唱を始めた。
「この地、この者に我が意思を伝えよ」
ヴァイオレットさんが言い終わると同時に光が生まれてその光が蝶の形になっていった。
「ヴァイオレットノイシヲツタエル。コレガシロマホウノレンラクヨウマホウ『ホワイトバタフライ』ヨ。イジョウ」
白い蝶は片言でそう言うと光に戻って消えてしまった。
「黒魔法では今の蝶が黒色になっているわ。この魔法は場所と人を指定すれば何処にでも飛んでいけるの。初級魔法の一番簡単な魔法だから魔力消費も少なくて便利なのよ。でも、さすがにあの量を飛ばすとなるとそれなに魔力を消費するはずなのに魔王はわざわざ知らせたのよ。魔王がそんなことをする人物がどんな子達なのか気になって手伝ってみようと思ったのよ。それに魔王はかなりムカつく奴だしね。これで分かってもらえたかしら?」
「ええ。でも、何だかさっきからあなたの話し方を聞いてると魔王のこと知ってる風に聞こえるんだけど?」
「そりゃ知ってるわよ。だって、魔王とは何回か戦った事があるもの」
「えええ!」
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