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2人が演習場を去る瞬間はやては紀之に「真実をしっかりと伝えなあかん。黄泉ちゃんだってあの子に対して本気が出せないんや、しっかりと現状を伝えな黄泉ちゃんでもあの子に瞬間に負けてしまう。」と伝えた。
紀之は黙って頷いて黄泉と合流し去って行った。
「紀之、何話してたの?」
黄泉は紀之に問う。
「ここじゃなんだ…食堂でコーヒーでも飲みながら伝える。ついでにキャロ、スバル、ティアナも連れてくる。黄泉お前には1番覚悟していてほしい。それほど辛いことだ。」
紀之は冷静に伝える。
「わかったわ…準備はする。先にキャロ、スバル、ティアを呼びにいくわ。」
黄泉はそう言って六課の中に走って入っていった。
紀之はその場で立ち尽くしたままタバコを口にくわえて火をつけた。
「良い判断や。黄泉ちゃん以外の動けるチームメンバーに真実を伝えるのは正解や。」
後ろからはやてが近づき紀之に伝える。
「それほど私たち退魔師にとって神楽の力は恐ろしいものですよ。白叡は今は黄泉の中にいる。そうと考えれば神楽はもう不死身の悪霊。対処しきれないんでね。」
紀之はたばこをふかしながら言う。
「そういや伝えてなかった。君たちが六課に入って少し後に同じ退魔師らしき人が入隊してる。その時はそう思えんかったけど今では君たちと同じ力を感じる。今は別件を処理してくれてそろそろ帰ってくるころや。」
はやてがそう言うと紀之は「名を教えてくれるか?」と聞いた。
「忌野静流。君たちと同じ退魔師や。」
「静流か…これまたあいつまできちまったのか。」
紀之はそう言って頭を掻き始めた。
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