標的は黄泉

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「へぇ黄泉、私の事斬れるんだ。」 神楽は手に持っている烈兜烈火-煉獄を肩に当てながらいう。 「私だって本音は切りたくない。けれど殺生石に飲まれ闇に飲まれたあなたを生かすことは出来ない。だから此処で終わりよ。」 黄泉はルーチェの能力を最大に引き出すためにフルドライブを施す。 「マスター、フルドライブできるのは2回のみです。ここで1度使ってしまうと後1回だけになります。」 「いいわ。ルーチェ、私たちの全力を出すまでよ。」 「OK。マスターに付いていきます。」 ルーチェはそのまま黄泉の言うことに従いフルドライブ状態のままの黄泉を神楽に向かっていくようにした。 「黄泉がっかりだよ。もっと楽しめる戦いになると思ったのに。」 神楽は煉獄を使い黄泉の太刀筋を防ぎ徐々にルーチェを焦がしていく。 「ルーチェ…まだいけるよね。」 「まだ行けます。マスター連続で奥義を使ってください。フルドライブなら可能です。」 黄泉はそのまま目を閉じルーチェの刀身全てに魔力を溜める。 「まぁどんな攻撃するのかな。邪魔しないであげるよ。」 神楽はそのまま無防備で立っている。 「ルーチェ、Star Swarm。」 黄泉はルーチェを空に掲げて空から光の砲撃の雨を降らせる。 「こんな攻撃か。」 神楽がそう呟くと黄泉が背後から幻舞-幻想一閃【夢現】を繰り出す。 「良く考えたね黄泉。けど無駄だよ。」 神楽はそう言うと烈兜烈火-煉獄を鞘に収め居合の形を取る。 神楽は居合の形から素早く刀を振り自分周りの砲撃、太刀筋を溶かして黄泉の一部の肉体に火傷と皮膚が溶けるような傷をつける。 「肩が…熱い…左腕の皮膚が…」 黄泉はそのまま痛みに耐えながら神楽を睨みつける。 「まだ立ってられるとは驚いたよ。さすが黄泉だね。」 神楽はそのまま黄泉の姿を見て笑っていた。
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