3711人が本棚に入れています
本棚に追加
/430ページ
そんな感じで葛藤していると、途端にケータイが鳴り出した。眠りたい時にこういうのって、嫌だよな。そう思いながらサブディスプレイを見ると、着信:藍原 命、の文字が。
涼介「…藍原ぁっ!?」
そりゃ驚くだろ。あの藍原だぞ? 自分からはあまり連絡してこないが、俺からの連絡はちゃんと応答してくれるあの藍原だからな?
それに…、なんだか最近、俺の中の藍原という存在の認識が、なんだか今までより変わってきている。だからか、途端の彼女からの連絡は、俺にとっちゃ黒ひげ危機一髪並みのドキドキとビックリを同時に味わえるほどのものなんだよ。
って、こんなこと言ってられん。電話に出なければ…。
涼介「…う、うっす。どうした? 急に電話なんてしてきて…」
とりあえず、出だしはOKだ。多少うろたえてるのは気にするな。
命『あ、はい。えっと…。な、なんだか眠れなくて…。そ、その、よければ、話し相手になってくれませんか?』
話し相手か。別に、俺も似たようなもんだし、構わないな。
涼介「おう、いいぞ」
俺は、そう答えた。
最初のコメントを投稿しよう!