『こころ“だった”』はずのもの…。

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『こころ“だった”』はずのもの…。

ある日、突然 壊れてしまった。 なんの前触れも なく、 それは 音をたてて壊れたのだ 一体 どうして壊れたのだろうか…─ ────────────── ある少年は その小さな体にある、脳みそを何故か必死に働かせて考えていた わからない… 大人が言った、 “心が風邪をひいた”のだ と いう言葉が その言葉の意味が。 『心が風邪をひく訳ないだろう』 と… しかし ひとつだけ、気になることがあった “何か”が…── “何か”が壊れた音が したのだ 崩れたような、 潰れたような、 墜ちたような、…音。 そして…感じた ぽっかり 穴があいてしまったような… 虚無感を…─── 少年は あまりに幼く知らなかった。 ────… 涙をだすことが できないことほど、 気持ちを何処かにぶつけることができないことほど、 カナシイことはないのだ という事を。
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