序章 彼女はいつも海を見つめていた。

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 「こいつと踊ってやってくれませんか。」 なんと!マスターが那波に深とのダンスの誘いを。 ものすごく驚き、ビールがピッチャーからあふれているのにそのまま時が止まってしまった深。 「ああ、もったないね。」 ボブがあわててビールサーバーのレバーを上にあげ て、 「マスター、粋(イキ)なことしてくれるね。」と深にささやきかけた。 深は少し奥手な所があり、最近さらに恋に臆病になっていた。 そんな、彼が久しぶりに覚えたときめきの相手が 那波であった。 だからこそ大切に温めていきたい恋だったのに マスターがよけいなことをしてくれた。
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