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両親には相手にされず、友人に笑われ、先生すら呆れた様子で僕を諭した。
それでも尚、僕の気持ちは揺らぐことはなかった。
ある日の学校。
両親にも話さず勝手に提出した王立魔法学校への願書。…僕の生まれて初めてのわがままだった。
もしあの頃の自分に戻れるのなら、僕はその願書を粉々に破り捨てて、迷わず家業を継ぐことにするだろう。
…それほどまでに、竜魔導士への道は遠く、険しく…、
16歳、王立魔法学校2年の春を迎えた僕には、あの頃の夢や希望は欠片すら残っていなかった。
貴族が貴族たる由縁。
平民が平民たる由縁。
そこには努力だけでは決して越えることの出来ない高い高い壁があった。
僕の血の中に流れるわずかばかりの魔力は、およそ実戦で使うには頼りなさすぎるほどに少なく、宮廷魔導士どころか卒業すら危うい現実が目の前に立ちはだかっている。
――あぁ、僕には届かない…。
誰も居ない放課後の演習場で一人汗を流しながら呟いた僕の言葉は、誰に届くことも無く砂の地面に染み込んで、渇いた大地に注いだ一掬いの水の様に儚く消えていった…。
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