誰もオレらの性春は殺せやしねえんだよ

YOU GET TO BURNING

「そもそも溝之口とお前はタイプが全然違うだろ。溝之口がたまたま遊び相手にお前を見つけたって感じだろうしな」

確かにそれは否めなかった。
マサキは不良だし、マサキにはもっとそれなりの仲間がいてもおかしくない。
うちの学校は確かに進学校だが、一部には高校デビューみたいな不良もどきみたいな奴もいる。だが不思議なことにマサキはそういう奴らと関わろうとはしないらしい。

「お前も変わった奴だけど、溝之口はやめとけ。教師がこう言うのもいけないが、あいつはお前じゃ手に負えない。お前自身道を踏み外すことになるかもしれないぞ」

とりあえず俺は上村の言葉に頷いた。そりゃ上村が俺のために言っているのは十分に分かっているつもりだし、俺だって不良の仲間入りなんかしたかない。

だがマサキはなんか違うんじゃないかと思っちまっている馬鹿野郎な自分がいた。
頭じゃいけないって分かってるのに、なんか納得出来なかった。