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───
不覚にも俺様はこの様。
ある奴に出会ったのが悪かったんだ、俺様の主人である凪ちゃんの知り合いで気が緩んでいたんだ。
さぁて…と。
こっからどうするか、だ。
魔法使うにしても魔法を封じる魔方陣が床に書いてあり使う事は不可能。
かと言って、足は自由に動かせれるが……
─ジャラッ
リュオン『参ったなぁ…』
両腕は頭の上で固定されている。
この前の夜曇みたいだなぁヲイ。まぁ、壁にもたれる形で座ってるんだが。
リュオン『……ん?』
静かだった部屋の外から足音が聞こえて来たと同時に独特な血の匂い。
俺様は人間よりも耳と鼻はかなりの物。足音が近づくにつれて匂いも増してくる……正直この匂いは嫌いじゃねぇんだ。
元々俺様は闘う事を好む精霊。
この匂いはそんな俺様を昂ぶらせる。暴れたくてウズウズする…
──ガチャン
重そうなな扉が開いた。
何時見ても整った顔立ち。夜曇とはまた別のタイプだが俺様的には抱きたいタイプだ!……って、今はんな事考えてる場合じゃねぇよな確実に。
リュオン『…どーするおつもりで?
セリアさんは』
俺様の前に来た男の名はセリア。
手にはさっきまで俺様の背中に生えていた片方の翼。お陰で背中はヒリヒリするし…でも、翼なんて3日もすれば元に戻るがな。
今はもう片方の翼は閉まってある。
セリア「中々に…興味深い品でしたよ。純白の羽……シルクの様な柔らかさと肌触り、何より羽一枚一枚に魔力を感じる。流石精霊…と、言った処ですかね(ニコリ」
うっわぁ…
良い笑顔見せ付けてくれちゃって。
やりずらいなマジで。
リュオン『そりゃどーも。
……でさ、離してくれると俺様スッゲェ助かるんだけど?』
セリア「俺に指図するな屑(ニコッ」
リュオン『ですよねぇ』
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