揺れる感情のままに

2/7
前へ
/7ページ
次へ
『なけなしの自由』 ほんの一握りだけ残っていた 手の内のなけなしの自由 今にも空気に融けてしまいそう 指と指の隙間から 舞い上がる様を知ってしまったから 爪が喰い込んでいた掌を ゆっくりと解放へ導いた なけなしの自由を手放した代わりに やわらかな檻に囚われよう 引き換えにして 温もりを今しばらくは感じていよう
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加