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――と、その時だ。
いきなりパソコンの画面が切り替わり、後ろ向きの人形が画面に表示された。
赤い着物を着た人形……。
三田村君が話してくれた人形と容姿がにている。
「えっ……きゃあっ!?」
お姉ちゃんは持っていたマウスから手を離す。
「やだっ、なっ、なななっ、なにこれ!?」
あたしは驚きのあまり硬直。
「おいっ! これはヤバい、奴が来やがった。早くパソコンを消すんだっ!!」
そう言いながら五木さんが強引にコンセントを引っこ抜いた。
だが……
パソコンの画面は消えない。
相変わらず赤い着物を着た人形が映っている。
なぜ?
あたしはものすごく怖かったのだが、どういうわけか目を反らせずにいた。
吸い込まれるようにその画面に釘付けになる。
見てはいけない。
――頭ではそう分かっているのに。
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