動 揺

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な……なにこれ? あたしはゴシゴシと目をこする。 見間違い? いや、そんな訳ないよね……。 「……ねえ、お姉ちゃん。今のって……」 「やだ……うそっ、なっ……なんであいつが!? どうして!?」 お姉ちゃんは頭を抱え込み酷く混乱していた。 「霧島さ……弥栄! 落ち着け、とりあえず落ち着くんだ」 「いやっ! もう嫌よ……。私、ここにいたくない……。なんであいつがまた……」 お姉ちゃんと私はこの家で心霊体験を何度かしている。 だからあたしもお姉ちゃんの気持ちはよく分かるのだ。 とりあえずあたし達はお姉ちゃんが落ち着くのを待った。 30分ほど経過した時。 お姉ちゃんは落ち着いてきたらしく、俯けていた顔をゆっくりと上げた。 そして何度か躊躇う素振りを見せつつ口を開く。 「……詩穂、ごめんね。私のせいだ。次に人形に狙われるのはきっと詩穂なの。……ごめんなさい」 「えっ……」 お姉ちゃんのその言葉を聞いて大きな衝撃が走った。 次に狙われるのは…… あたし?
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