何も変わらない筈だった日常。

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「……ったく! どんだけ我が儘なんだよあの姫さん!毎日毎日料理の味にケチつけやがって……」 悪態をつきながら、エリオットが動き出した。 砂糖を持ってきて先程よりも甘い味付けでスクランブルエッグを作っていく。 その間もブツブツと文句を言っており、リリアが平謝りをする……注文の多い姫と面倒くさがりなシェフの間に挟まれるこの子が一番可哀想だ。 「――…ほらよ、完成だ。 とっとと持ってって食わせてやれ。」 「ありがとうございますっ…!」 エリオットが完成したスクランブルエッグを盛り付けた皿をリリアに渡し、彼女はそれを持って急いでエステルの元へと戻る。 なんとも朝から騒がしい……。
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