何も変わらない筈だった日常。

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「おお、流石父上。 あの男を殺さず仲間に引き入れたか…。」 伝令から知らせを受ければ、エステルは立ち上がりリリアを呼んだ。 「な、何かご用ですか?」 嫌な予感がしつつも、主人の呼びつけには応えなければならない。 リリアは恐る恐る部屋に入れば、待ち構えていたエステルに肩を掴まれた。 「お前はこれに着替えろ。いいな?」 「――……え?」 渡されたのは、綺麗なピンク色のドレス。 何故このような物を着せられるのかわからないが、着ろと言われたからには着るしかない…。 部屋の隅で着替えを済まし、その姿をエステルに見せれば、「よし、人形のように可愛くなった」と言われながら手を引かれて何処かに連れて行かれる…――
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