姫君の専属使用人は、苦労人……

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エステル専属の使用人は、三人の女の子。 他にも数人いるものの、国王が適当に配属先を決めてしまった。 一人目は、リリア。 美しいブロンドのサラサラな長髪に、ブルーの澄んだ瞳を持ち歳は18位だろうか、心優しく誰に対しても礼儀正しいが、どこか抜けていておっちょこちょい。 主にエステルの食事の世話を任されている。 注文の多いエステルと、面倒くさがりなシェフとの間に挟まれて気苦労の耐えない毎日を過ごしている。 後の二人は、リムとレムの双子の姉妹。 彼女達は、人間“だった”女の子。 白銀の長髪に、目は赤。 悪魔の子と罵られ、住んでいた村の人達や親からも愛されず、彼女達が16歳になった日に村人達により家に火を放たれ焼き殺された。 報われない双子の魂は、引き寄せられるようにエステルと出会う。 エステルの施した術により、生前と同じ姿を取り戻した二人は、幽霊ということを隠して彼女に尽くしている。 リムは気が強く、他人に対してツンツンしているが、恩人のエステルには笑顔を見せる。 レムは気が弱く、流され気味な所があるが、一生懸命で頑張り屋さん。 日々エステルの好奇心と欲求を満たすものを探し持ち帰っている。
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