18人が本棚に入れています
本棚に追加
大きな窓から差し込む光で目を覚ましたエステルは、ゆっくり体を起こして窓の方を向いた。
今日も綺麗な青空、何も変わらない。
「……退屈だ。」
人間界に出てからはそれなりに楽しい日々が待っている。
そう思っていたのだが、忘れていたのが己の身分……
自由に外へ出ることなど許されるはずもなく、楽しみといえば自分の使用人を弄ってみたり、彼女達が持ち帰ってきた品を見たりすること位だ。
「エステル様、失礼します。」
丁寧にノックをした後、一人の女性が部屋に入ってくる。
ブロンドの髪に青い瞳、エステルの食事の世話をしているリリアだ。
最初のコメントを投稿しよう!