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「簡単に・・・簡単に言うなよ!!いきなり死ぬって聞かされて!!俺・・・!!」
洋介は泣いていた。自分の死に怯えていた。
「さりにも・・・会えなくなるじゃないか!!」
死んだら会えなくなる・・・。当然のことなのに忘れていた。
会いたくないと願った圭汰。会うのを楽しみにしていた洋介。
マユ、カズコ、ミサ、シンジ君、タクミ君。先生やお母さん・・・みんなに会えなくなる。
「そうだよね・・・ごめん。」
沙里奈は屋上を出て、病室へ走って戻った。
「あの日」・・・走って家に帰ったように。
そこには・・・圭汰がいた。
「あ、さり。また散歩?えっと・・・これ、りんごむいといた。」
沙里奈は、圭汰を見るなり・・・泣いた。
「けーた。私・・・死にたくない・・・。ホントは・・・生きたい。」
沙里奈は・・・圭汰の胸の中で泣いていた。
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