752人が本棚に入れています
本棚に追加
裕がポケットから手を出し、手の中に入っている物を見た。そこには、大きめな飴玉が一つあった。
裕「(これなら、いけるか?)・・・お嬢ちゃん?」
飴玉を見た裕は一度しゃがみ、少女と同じ目線になる。
少女「・・・ふぇ、何?」
少女は泣くのを止め、涙目で裕の顔を見る。
裕「さっきは話を無視しちゃってゴメンね。お詫びにって訳じゃないけど、飴玉食べる?」
裕は左手で少女の頭を優しく撫でながら、右手に乗せた飴玉を少女に見せる。
少女「ふぇ?飴・・・玉?」
少女は飴玉を見ると、完全に泣き止み飴玉を見つめている。
少女「・・・食べて良いの?」
少女は裕に尋ねながらも飴玉に手を伸ばしている。
裕「あぁ、いいよ。」
裕は少女の質問に笑って答える。
少女「・・・じゃあ、いただきます。」
少女は飴玉を手に取り、包みを開いて、飴玉を口に含んだ。口に入れて少し経つと、
少女「この飴、美味しい!!」
先程までの泣き顔が嘘だったかの様に、笑顔になっていた。
裕「そっかそっか、良かった良かった。」
その様子を見た裕は、上手くいって、ホッとしていた。
最初のコメントを投稿しよう!