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だが実際魔術一家といっても特別な何かがあるわけではない。
一般から見ると家を継いでいるというだけなのである。
「姫歌、開けるぞ」
「あ、はい。」
俺はドアを開けた。目の前には姫歌がいて俺を見ると同時に笑みを浮かべた。
「どうした?」
「い、いえ....何も」一瞬俯くも顔をあげた途端笑みを浮かべる。俺は、そうか。と納得せざるおえなかった。
姫歌と一緒に階段を下りる。
血は繋がってないけど姫歌とはずっとこんな毎日がおくれたらいいな、なんて思う時がある。
そんな事を考えながらリビングに向かった。
「遅ぉぉぉい!32秒遅刻!」と俺に何処から取り出したか分からないハリセンを手に頭をパチンとしばいてくる。
「痛ッ!瑠流姉たった32秒だろ?時間に厳しいのは分かるがこれはいくらなんでも傲慢だ!」
「何言ってんの....料理は1秒ごとに細かな味が変わっていってるの!だから32秒は相当変わってるんだから!」
なんとも分かりにくい言い分だな....。
という事が日常茶飯事にある。
そうして俺たちは食事の席につく。
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