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「それではそろそろ私たちも通うとしましょうか!」
「あぁ。そうだな....じゃないと遅れちまう。」俺と姫歌は鞄を持ち一緒に学校へ向かう。
----俺と姫歌が通う『春乎高等学校』はごく一般的な公立高校。
偏差値も普通、倍率も普通。
何もかもが普通な高校だ。
門手前には大きな桜の木が生えていて入学式には満開になる。
まさに花の多い学校というのが1番の自慢であったりするわけだが。
「よぉ幸都。」気軽に声をかけてくる彼----蒼月白夜は親友だ。
よく恋愛話をしている連中をコイツと二人で笑い話に変えるというバカな毎日を送っている。
「よ。相変わらず元気そうだな。」
「まぁな、お前のせいで風邪も引けやしない。」
「それどういう意味だよ」
「ははは、冗談だって」こうして二人で笑いあうのは飽きる事なく楽しめる。だから信頼し合える。
「お兄様、そろそろ私、行きますね?」
「あぁすまない、それじゃまた放課後にな?」
「あ、放課後は用事があるので先に帰っててください。」
「そっか、分かった、用事があるのはいいが気をつけてな?」その言葉に姫歌は笑みを浮かべて頷くと自分の教室へ姿を消した。
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