# プラトックス

4/19
前へ
/130ページ
次へ
奥の個室で僕の嗚咽だけが響いた。 誰にも見つからなくて助かったと思う。 いや、見つけてほしかったのか? 慰めてほしかったのだろうか? だれに……? 僕は林先生以外の誰に、何を求めるというんだろう。 気付けば2時間が過ぎていた。 わかったのは、 二時間ぐらいおお泣きしても涙は枯れないってこと。 泣いたって、どんなに泣いたって、この想いはスッキリしないだろうってこと。 それでもまたあふれた。 「……っ…」 袖がぐしゃぐしゃになるまで、また泣いた。
/130ページ

最初のコメントを投稿しよう!

122人が本棚に入れています
本棚に追加