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「これは、生徒会かな?」
そう言った空は何か期待した眼差しで食堂の入口を見つめる。
「そうじゃねぇ?ったくうるせぇんだよ」
龍介は眉間に皺を寄せて食事を続ける。
多分この歓声の大きさからいってまず生徒会で間違えないだろう。
生徒会と同じくらい人気のある風紀委員は生徒会以上に食堂にこないし。
「でも珍しいな。生徒会が食堂にくるなんて」
俺はふと疑問に思ったことを言った。
風紀委員ほどとはいかないが生徒会のメンバーもあまり食堂を利用しないから。
「…確かにそうだな」
龍介も同じことを思ったのか俺の意見に同意する。
俺達が疑問に思っていると
「もー、2人共わかってないな!生徒会は前田君に会いにきたんだよ!!」
と空が俺達の疑問に答えた。
「なんで前田がでてくるの?」
「甘いよ、洸太。ずっと言ってるでしょ?前田君は王道転校生で総受けだって」
空が当たり前の様に答える。
「まぁ、見てなって。これから生徒会が前田君に絡むから!」
うはは~と不気味な笑い声をあげながら空は興奮気味に言いきった。
俺と龍介は食べるのを一旦止めて生徒会の方を見る。
…マジかよ。本当に空の言った通り前田に絡みに行ってるよ。
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