保子という女

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「……保子…そんなことを本気で言っているお前は…お前は……もはや人間じゃない!自動でデブになる自動デブ装置だ!デブマシーンだ!」 …言ってやった …ずっとずっと口に出せなかったことをついに言ってやった ……………………… 保子の鼓動が止まった。 呼吸をする度に波打っていた脇腹の肉まで動かなくなった。 保子のその姿を見た俺は、いつかテレビで見た、海岸に打ち上げられて元気が無くなっているトドの姿を思い出した。 …今の保子はまさしくあの日のトドだ ……………………
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