保子という女

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「…ほら、バニラとチョコと抹茶とコーヒーと…」 「わ~ありがとぉ♪」 クルッと振り返った保子は、言い終える前に俺の右手から袋を奪い取ってすぐに食べ始めた。 「アイス食べてる時って本当に幸せ~」 …お前は何を食べてもそのセリフを言ってるじゃないか そう言ってやりたかったが何とか何とか何とか我慢した。 保子はあっという間に一つ目を食べ終えて二つ目に突入した。 …この女の場合「食べる」じゃなくて「詰め込む」だな そんなことを思っていたら、 「何か体が冷えてきちゃったぁ」 保子が急に立ち上がって、台所に歩いて行ってお茶を沸かし始めた。 …本当に何なんだこの女は
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