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「ねぇ、みんな…しげなんか
変だよ。俺ここにいるのに目も合わせてくれない、、
どうしてか錦戸くん達は知ってるの?」
今にも泣きそうな顔で錦戸くん達に問い掛けてるまっすー
何も言わず俯く錦戸くん達
なんで…なんでこんなことに?
俺はしげが目を覚ましたって
聞いたから仕事終わって慶ちゃん迎えに行ってやっとしげに
会えたのに話せると思ったのに
こんなの 酷すぎる…
「…しげ いつまでふざけてんの?もうそういうのいいからさ
話そうよ、いつもみたいにまた
色んな話ししてよ!!」
相変わらずしげは無表情で
窓の外を眺めてぴくりとも
してくれなかった
誰も何も話さず時間が止まったみたいで病室に響く秒針の音で
時間がちゃんと過ぎてるのが
かろうじてわかるほどだった
その中、山下くんが
1人になりたいと言って
病室から出て行ったけど
その時少し見えた山下くんの顔は疲れきってて口からでかかった
“大丈夫?”の言葉も飲み込んでしまうほどだった
「…手越、小山、増田
智久と俺はお前らがここにくる
何十分か前になしげの今の状態を
しげの母ちゃんと一緒に先生から聞いてん………
これから言うことは
冗談なんかと違うからちゃんと
聞いとってほしい
しげは…しげはな…」
そこで錦戸くんは言葉を切ると
強く唇を噛み締め眉間にしわを
寄せながら切ない表情でしげを
見つめた
まるでもう手に届かないほど
遠くのものを見るように
そして重たい口を開いた
「…もう、この先
話すことも
怒ることも
泣くことも
笑顔を見せてくれることも…
ない。」
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