数えきれない出会いの中で

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今亮ちゃんが言った言葉が頭の中で何度もリピートされた しげが怒らない?笑わない? ありえない、 そんなの…ありえないよ 「…でっ、でも亮ちゃん、しげ 目開けてるよ?冗談やめてよ~ もしかして俺らにドッキリ仕掛けようって企んでるんでしょ? 俺引っ掛かりやすいもんなぁ」 そう言って亮ちゃんの顔を見ると あぁほんとに冗談じゃないんだな ってすぐに確信した 多分俺も分かってたんだ あんな冗談言って動揺してる自分を少しでも落ち着かせて でもまだどっかでその事実を 拒んでる俺がいる そして完全に受けとめきれて ない奴もいた 「意味わかんない、なんなんすか しげが笑わないとか、怒らないとか……俺は、俺は…… 絶対信じない!!」 「手越っ!!」 手越を追って病室を出た時 さっき出ていったはずの 山Pが今まで見たことないくらい涙を流して病室の前に立ってた 少し戸惑ったけど 俺は手越の後を全力で追った というより今は一人に してあげなきゃいけないって 思ったんだ
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