魔王と神のお話

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 「魔術士?」  魔術士……。  世界中に漂っている『霊素』とよばれるエネルギー体を用い、様々な超常現象『魔(ヘル)』を引き起こす『魔術』を扱う者の名称。  魔術というのは、霊素を操り世界の理を一時的に破壊して、その反動で魔を引き起こす方法のことだ。  「……ちょっと待て、魔術士?チンピラが?魔術ってのはほとんどが才能、それに多大な努力でやっと使える物だぜ?」  そう、魔術を扱うにはある程度才能がないと扱うことはできない。さらにそこから、常人では理解しがたい努力があってやっと使用できるものだった。  だから、カルマには信じがたかった。そんな奴らが扱える代物ではないとしっていたから。  しかし、オヤジさんは同じことを言い続けた。  「本当なんだって!頼むよ、頼むから騙されたと思って来てくれよ!」  グイッとオヤジさんはカルマのコートを引っ張り連れていこうとした。  「ったく……しゃーねーな。」  と、カルマは引っ張られながら外に連れていかれてしまった。  引きずられている時に手にとったあるものと共に。
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