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「おかえり」
「ただいま。今日はご馳走だよ!」
「ご馳走?」
「そう。ミシェルが僕らのチームになったお祝い」
ルシファーはたくさんの袋をあげて見せた。後ろでライトが不機嫌そうな顔をしている。そのわけをルシファーにたずねてみると苦笑がかえってきた。
「嫌いなものを僕がつくるから、機嫌が悪いんだよ。ライトは嫌いなものは絶対に食べない性質だからね」
「嫌いなものって?」
「甘いもの。デザートにゼリーを出そうと思っていたんだ」
ミシェルがそれを聞いて笑うと彼は余計に機嫌が悪くなったようだ。眉間に寄った皺を見てルシファーが笑う。
「ライト、そんなに怒らなくてもいいじゃないか」
「仕事前に甘いものなんか食えるかっつぅのに」
ライトは不機嫌な表情からげんなりした表情になった。ルシファーは相変わらず笑っている。
「仕事?」
ミシェルは首をかしげた。ルシファーは思い出したように紙を取り出し、ミシェルに手渡す。ミシェルはそれを読んだ。
「任務内容。“アヤカシ”の住む町を発見。よって第一部隊は至急そこへむかい“アヤカシ”の殲滅をせよ」
ミシェルは顔をあげ、ルシファーとライトを交互に見た。二人ともうなずく。
「私、来たばっかりなんだけど?」
「それは仕方ないよ。でも安心して、ミシェル。僕が君には傷一つつけさせないから」
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