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手を握って真面目な顔で言うルシファーにミシェルの頬が火照る。ライトは袋の中をがさごそとやっていた。そして小箱を見つけ出すとミシェルに渡す。
「あっそれね、お守り。僕とライトで選んだんだ。ふふふ、僕らからプレゼントをもらえる君は最高に幸せだろうね」
ミシェルは訳がわからないといった様子で小箱と二人を交互に見やっていた。ルシファーはミシェルに小箱を開けるようにすすめる。ミシェルがすすめられるままに小箱を開けると、十字架のペンダントが入っていた。
「僕たちの組織の名は“十字架の狩人”というわけで十字架のペンダントをプレゼント。なんかちょっと安易だけどね」
「ありがとう!私、今までプレゼントを他人にもらったことないの。嬉しいわ」
「他人じゃないよ。僕らは仲間だ」
ミシェルはその言葉に動きをとめた。ルシファーが心配そうに顔を覗き込む。
「ミシェル?」
ミシェルは泣いていた。碧眼から流れる透明なしずくにルシファーは慌てる。
「どっどうしたの?!僕、変なこと言った?!」
後ろのライトも驚いて何も言えないようだった。ルシファーはとりあえずハンカチを差し出す。
ミシェルはそれを受け取って顔をうずめた。
「大丈夫?」
「うん」
涙を拭くとミシェルは笑った。
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