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オーブ戦より1年後
「プラント、いや議長はまだ動かないのかしら?」
「さーな、何かを企んでいる可能性は否定出来ん。が、彼が月に集結した連中の説得を行っているのは確かで、人々からすれば今やデュランダルやあの…シンって坊主がヒーローに見えてしまうのも分かるよ。」
夕日の照らすアークエンジェルの甲板でマリューとネオは世間話をしている。オーブ戦から早一年、戦いの爪跡は残るが国力の回復は順調。何故順調なのかには理由がある、それは現統合軍総帥兼プラント最高評議会議長のギルバート・デュランダルからの支援が有ったからである
デュランダルはオーブ戦後、直ぐに世界へオーブの立場を説明した
「オーブはジブリール氏を保護、月への逃亡を支援したように見えます。しかし事実は違います、オーブは先の大戦で連合に攻撃されボロボロに成った記憶もあり、彼の力に屈するしかなく、利用された被害国と言えるのです。当時は現党首のカガリ様も御不在でした、勝手に彼に加担したオーブの理念なき政治家の責任でもあります。」
つまりデュランダルはジブリールを支援した政治家を戦犯として罰してくれるなら、金と資源と人の無償提供を提示した
一応統合軍側の負けとしているが誰から見ても聞いても、あの時にシン・アスカというフェイスの少年がオーブを救ったのだ
という感じに思っている。バイオディフェンサーに支配されていた鬼畜のシンを知っているオーブ側の生存者はカガリ達やドム乗りの合計6人だけ
「私も少し焦り過ぎました。ほとんど一方的に戦いをオーブに仕掛けてしまった、皆さん…本当に申し訳ありません」
世界中の人の前で深々と頭を下げたデュランダルの姿に胸をうたれた人は多かった
「私もオーブの人々からすれば戦犯者でしょう、私も自分でそう思います。しかし私はまだこの席を立つ訳にはいけません、ですからせめてもの気持ちとして我々の支援を受け取ってもらいたい」
もの越しは低く、誠実なわりに人の引き渡しを要求してくる彼に疑問を抱く者は多くいた
オーブ、特にオノゴロ島は本部周辺以外満遍なく徹底的に破壊されていたからだ。軍事施設以外にも街その物、少し離れている発電施設、港、空港、農地、マスドライバーにモルゲンレーテ
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