No.0:prologue

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ついでに彼女の話もしようか。 高校に入学して一週間。 今日もいつものように他のクラスのやつらがやってきた。 「耀嘩くーん!」 「しゃべろー!」 「アドレス教えてー!」 はぁ。 入学翌日から毎日これだと、さすがにクラスの男子に睨まれるようになった。 こうなると仕方ないので、外にでて事態を治めるしかなくなる。 「あー、えっと。俺に何かようかな?クラスの前であんまり騒がないでほしいんだけど。」 俺がそう言うと大抵みんな口々に 「つまんないのー」 「ノリ悪~い」 と言って帰っていく。 だがその日は違った。 下を向いていたから顔はわからないけれど、艶やかな茶色がかった髪が凄く綺麗でみとれてしまった。 「あの…迷惑でなかったら、これ。」 そう言ってその子は小さな可愛らしいメモ用紙を差し出した。 「あ、うん。ありがとう。」 受け取るとってみると、そこにはその子のアドレスらしきものが書いてあった。
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