神帝の扉Ⅲ ～神と悪魔が歌う多重湊～

動き出す悪魔

遥か昔、宇宙には三つの惑星が誕生した。

人間が暮らす『人間界』。

魔族が暮らす『魔界』。

神族が暮らす『神界』。

人間界は電子・情報関係に優れている。

魔界は武力たる力に優れている。

神界は異能力や神秘の力に優れている。

どの星にも長所、短所はある。

これら三世界を管理するのが『宇宙政府』。

宇宙全てを統括する大組織で、全宇宙の頂点とも言われている。

宇宙の法則や法律、在り方は全て政府に決定権がある。

だが、この宇宙で唯一、宇宙政府の管轄から外れる組織がある。

唯一だ。

その名は神帝(ｼﾝﾃｲ)。

千年以上も前に、神が設立したといわれる独立武力組織。

三世界の安定を維持するための組織であり、争いを無くすために動く。

戦争や犯罪が勃発すると、これを武力を持って阻止する。

それこそが神帝の在り方だ。

神帝の構成は大規模なものだ。

神帝を率いる『神帝王』。

神帝王を守護する『守護者』。

神帝の特殊部隊『ヴァリアス』。

そして、その下に続く約一千万の兵士。

これが神帝の構成だ。